売名行為
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2026年5月20日夜、朝日新聞が「カルビーに官邸幹部『売名行為だ』」と報道したことで、高市政権への批判がSNSを中心に急拡大している。

ことの発端は、カルビーが5月12日に主力14商品のパッケージを5月25日から白黒2色に変更すると発表したことだ。ナフサ(石油化学原料)から作られる印刷インク用溶剤の調達が困難になったためで、ポテトチップスやかっぱえびせんなど人気商品が対象となった。

この背景には、2026年2月28日に米国・イスラエルによるイラン攻撃を端緒としたホルムズ海峡の事実上の封鎖がある。日本の原油輸入の約90%、ナフサ輸入の約7割以上が中東経由であるため、ナフサの供給が激減。価格は3月に2週間で1トンあたり600ドル台から1,100ドル前後へ急騰した。4月27日発表の調査では食品・飲料メーカーの約4割がすでに打撃を受けており、ミツカン(納豆4品目)、森永製菓(キャラメル等)、プリンメーカー複数社が販売休止を余儀なくされている。

こうした状況の中、朝日新聞の報道によれば、カルビーの発表に接した官邸幹部は「売名行為だろう」と強い言葉でインク不足を否定し、首相周辺も「過剰反応だ」と発言したという。さらに官邸幹部が「不満が広がれば、矛先が政権に向かいかねない」と事態の長期化に焦りを示していたことも報じられた。

一方、佐藤官房副長官は5月12日に「現時点では供給上の問題が生じるとの報告は受けていない」と発表しており、政府内では「総量は足りている」「目詰まり」「売名行為」という3つの矛盾した認識が並立している状況だ。

SNS上では「カルビー1社だけでなく多数のメーカーが販売休止しているのに全員売名行為か」「パッケージ変更には版下作り直しやブランド毀損リスクというコストが伴う。本当に困っていなければしない対応だ」という冷静な反論が広がっている。今後、政府がナフサ不足の実態をどう認め、対応策を示すかが注目される。