サトリア
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チェコ代表のオンジェイ・サトリア投手が今、日本中で話題になっている。2026年3月10日に東京ドームで行われたWBC1次ラウンドの日本戦で、今大会限りでの代表引退を表明していたサトリアが先発登板し、最速129キロのストレートと110キロ台のチェンジアップを駆使した緩急投法で侍ジャパン打線を5回途中無失点(4回2/3・67球・6安打・3奪三振・無四球)に抑える快投を見せた。

試合後の感動シーンがSNSで一気に拡散した。球数制限に達して降板する際、東京ドームの約4万2千人の観衆がスタンディングオベーションで送り出すと、サトリアは涙を流した。さらに試合終了後にスタンドへ帽子を取ってお辞儀し、「アリガトウゴザイマス!」と日本語で感謝を伝えた場面は、野球ファン以外にも広く感動を呼んだ。

サトリアへの注目が特に高い理由は、その素顔にある。本職は工事管理の事務職(当初「電気技師」と報道されたが本人が訂正)というアマチュア選手でありながら、日本のプロ野球を日々チェックしており、特にオリックスのファンで宮城大弥投手の投球を参考にしているという。前回2023年WBCでは大谷翔平から3球で空振り三振を奪い「大谷キラー」として日本でも知名度を得ていた。

SNSでは「電気技師が前回優勝チームを無失点に抑えた」という事実への驚きと称賛が相次ぎ、NPB各球団のファンが「うちに来てほしい」と勧誘合戦を繰り広げるユーモアある反応も広がった。一方、大谷翔平がこの試合でスタメンを外れたことで「代表引退試合という特別な舞台で再戦が実現しなかった」と惜しむ声も一定数上がった。

チェコは日本に0-9で敗れ1次ラウンド4連敗で敗退。サトリアは試合後の会見で「こんな風になるとは思っていなかった。本当に幸せです。これがチェコの野球です。最高のエンディングでした」と語った。大会後は起業を予定しており、ボルダリングなど他のアクティビティにも時間を使いたいという。チェコ国内のクラブチーム・アローズ・オストラヴァでは現役を続けるとされている。