2026年5月22日早朝、NPB(日本野球機構)がFA制度における「人的補償」の撤廃を検討していることが複数メディアによって一斉に報道され、プロ野球ファンの間で大きな話題となっている。
現行の人的補償制度は、FA移籍で選手を獲得した球団が移籍元球団に対して金銭または選手(人的補償)を提供するというもの。この制度がFA行使を躊躇させる要因になっているとの指摘があり、選手側・球団側双方から見直しを求める声が上がっていた。選手会も撤廃を求めており、選手が自らのFA行使によって誰かが人的補償として移籍させられるという精神的負担も問題視されてきた。
代替案として浮上しているのが、翌年ドラフト会議での「特別指名権」だ。具体的には、1位指名終了後にFA移籍で選手が抜けた球団に「1.5位指名枠」を与え、その後に2位指名に入るという仕組みで、FA選手のA・Bランクに応じて指名権の位置を調整する案が検討されている。NPBの保留制度検討委員会を中心に本格議論が進められており、早ければ今オフの人的補償撤廃に向けて議論が加速する見通しだ。
この報道が特に注目を集めた背景には、5月12日頃に横浜DeNAベイスターズの山本祐大がトレードに出されたことがある。X上では「山本祐大は来年FA権取得見込みであり、人的補償を見越した球団の先手判断ではないか」という見方が広がっており、現行制度が球団の選手マネジメントに与えている影響の大きさが改めて浮き彫りになった。また、「桑原の人的補償で捕手の古市尊を獲得したことが山本祐大トレードの伏線になった可能性」を指摘する声もあり、制度が球団編成に複雑な影響を与えていることが示唆されている。
一方、代替案の「1.5位指名枠」については「補償として不十分」「FAに関係のない他球団の2位指名が実質的に後ろにずれる不公平な構造」という批判も多く、制度設計の詳細については今後さらなる議論が必要な状況だ。
[NPB] 「人的補償」撤廃検討 代替案としてドラフト会議での特別指名権 https://t.co/C7CDtkecBh