追加関税
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米連邦最高裁が2026年2月20日、トランプ政権が国際緊急経済権限法(IEEPA)を根拠に課してきた相互関税を違法と判断し、1750億ドル規模の還付を義務づける判決を下した。これを受けてトランプ大統領は翌21日に記者会見を開き、判決に「深く失望した」と述べ、一部判事について「心から恥じている」と強く批判した。

その上でトランプ大統領は、代替措置として1974年通商法122条を根拠に全世界からの輸入品に10%の追加関税を課す命令に署名すると表明した。X上の投稿によれば、この措置は最大150日間・15%以内という制約のもとで発動されるもので、それ以上の延長には議会の承認が必要となる。また「現在ある関税はそのままで、さらに10%の追加関税を課す」とも主張しており、既存の国家安全保障関税(Section 232)や対中関税(Section 301)は維持される見通しだ。

注目すべきは市場の反応だ。ダウ平均株価や日経先物はこの追加関税表明にほぼ反応を示さなかった。SNS上では「はいはいって感じ」「一時株価下がったがすぐ持ち直した」といった声が上がり、トランプ政権の関税発表への市場の『慣れ』が浮き彫りになった形だ。

一方、日本企業への実務的影響も焦点となっている。住友化学・リコー・豊田通商などが最高裁の違憲判決を受けて追加関税の返還を求めてトランプ政権を提訴しており、今後の訴訟の行方が注目される。

今回の展開は、司法による制約を受けても別の法律を即座に活用して関税政策を継続しようとするトランプ政権の姿勢を示している。通商法122条はIEEPAより法的根拠が限定的との見方もあり、今後も法廷での争いが続く可能性がある。世界経済・貿易・株式市場への影響が引き続き注視されている。