TOTO
画像: AI生成

住宅設備の最大手TOTOが2026年4月13日、ユニットバス・システムバスの新規受注を停止したことが大きな話題となっている。再開時期は未定で、ホルムズ海峡封鎖によるナフサ供給不足が直接の原因だ。

ナフサは石油化学製品の基礎原料で、ユニットバスのフィルム接着剤やコーティング剤に使われる有機溶剤の製造に不可欠な素材だ。日本のナフサ輸入の約8割が中東地域に依存しており、ホルムズ海峡を通過するタンカーが1日120隻から5隻にまで激減したことで、供給が極めて不安定な状況に陥っている。TOTOは公式発表で「原材料の調達が極めて不安定な状況」と説明しており、同日付で卸業者などへ受注停止を通知した。

LIXILも4月9日に「中東情勢は自助努力を大きく超える範囲」として供給条件調整の可能性を発表しており、住宅設備の2大メーカーが相次いで供給危機を表明した形だ。株式市場でもTOTO株が8.8%安の5226円に急落し、2024年10月以来最大の日中下落率を記録した。

この事態が特に深刻なのは、ユニットバスやトイレは住宅建設に欠かせない設備であるためだ。業界関係者からは「トイレ・システムキッチン・ユニットバスがなければ家は建てられない」という声が上がっており、新築住宅だけでなくリフォーム市場にも広範な影響が及ぶことが懸念されている。断熱材の40〜50%値上げ、塗料・シンナーの最大80%値上げに続き、住宅設備の受注停止という「建材有事から設備有事への拡大」として業界全体に衝撃が走っている。

また、政府が「化学品の国内需要に対して約4か月分を確保している」と説明していたにもかかわらず、大手メーカーが受注停止に踏み切ったことで、政府の説明と現場の実態との乖離を指摘する声も多く上がっている。今後、タカラスタンダードや東リなど他の住宅設備・建材メーカーへの波及が続くかどうかが注目される。