韓国・尹前大統領
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韓国の尹錫悦前大統領に対し、2026年2月19日午後、ソウル中央地裁が無期懲役の判決を言い渡した。本日判決が出たことで、死刑か無期懲役かという量刑が焦点となっていたこの裁判に決着がついた。

尹前大統領は2024年12月に非常戒厳を宣言し、国会に軍を動員するなどした内乱首謀罪で起訴されていた。特別検察は「憲法秩序を破壊した重大事件」として死刑を求刑していたが、裁判所は「民主主義の核心的価値を毀損し、多くの公職者を巻き込み韓国社会に算定不能な被害を与えた」としながらも、「緻密に立てた計画ではなく、ほぼ失敗に終わり実害は小さい」「本人に前科がなく高齢である」ことを考慮し、死刑ではなく無期懲役とした。

非常戒厳を巡っては、当時首相だった韓悳洙被告にも懲役23年の実刑判決が言い渡されている。また、尹前大統領の妻・金建希被告は、旧統一教会から金品を受け取ったとしてあっせん収賄罪などで2026年1月28日に懲役1年8月の有罪判決を受けていた。

韓国では1997年を最後に死刑執行が行われておらず、事実上の死刑廃止国となっている。また、歴代大統領が退任後に厳しい処罰を受ける傾向があり、自殺や長期懲役刑など悲惨な末路を辿るケースが多い。今回の判決も、韓国の政治文化における「退任後リスク」の構造を改めて浮き彫りにした形だ。

判決を受けて、日本のSNS上では「韓国は司法が機能している」と評価する声がある一方、「歴代大統領が毎回犯罪者にされる構造」への疑問や、「戒厳令で無期懲役は重すぎる」との批判も見られる。尹前大統領側は控訴する見通しで、今後も法廷闘争が続くことになる。