住友商事
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住友商事が2026年5月1日の2025年度通期決算発表で、増益・増配・自社株買い・株式分割・不採算事業売却という「五冠」を同時発表し、株価がストップ高・上場来高値を更新したことで大きな話題となっている。

決算の中身を見ると、26年3月期の連結最終利益は前期比6.8%増の6,003億円で、事前の市場予想5,700億円を大きく上回った。収益は7兆3,373億円(前期比0.6%増)、税引前利益は7,020億円(同0.9%増)となっている。27年3月期の純利益予想は6,300億円(前期比4.9%増)で、2期連続の過去最高益更新が見込まれる。

株主還元策も充実している。前期の年間配当を140円から150円に増額修正したうえで、今期は160円への増配を発表。さらに発行済み株式の1.8%・800億円を上限とする自社株買いも打ち出した。加えて、6月30日を基準日として1株を4株に分割する株式分割も発表しており、分割後の実質配当は6.7%増となる計算だ。株式分割により1株あたりの購入価格が下がるため、個人投資家が参入しやすくなるとの期待も高まっている。

一方、長年の懸案だったマダガスカルのアンバトビーニッケル事業の売却も発表された。同事業は累計損失が4,000億円規模に達しており、2024年12月に債務整理手続きを申し立て済みだった。今回の売却に伴い営業外損失850億円を計上するものの、将来の収益を圧迫し続けた「お荷物」の解消として投資家には前向きに受け止められている。

この日は丸紅・三井物産・双日・伊藤忠商事・住友商事・三菱商事の主要商社が一斉に本決算を発表する異例の「総合商社の日」となり、投資家による各社の比較検討が活発化した。その中で住友商事は株主還元策の充実度と不採算事業整理の両立が際立ち、「完璧」「優勝」と称える声がSNS上に相次いだ。今後は株式分割後の個人投資家流入がさらなる株価押し上げにつながるかが注目点となる。