スペインのペドロ・サンチェス首相が「戦争反対(No a la guerra)」を掲げてトランプ米大統領の圧力に真っ向から対抗したことが、日本のSNSで大きな話題となっている。
2026年3月3日、トランプ大統領はスペインとの全貿易を断つと脅迫した。これはスペインが米軍によるイラン攻撃に関連して、国内のロタ海軍基地とモロン空軍基地の使用を拒否したことへの報復とみられる。翌4日、サンチェス首相はテレビ演説に立ち、「国際法と平和の側に立つ」と明言。「23年前、アメリカはイラクの大量破壊兵器を破壊するという名目で我々をイラク戦争へと引きずり込んだ。しかし、大量破壊兵器は一つも見つからなかった」と歴史的事実を根拠に反論し、「もはや私たちを欺くことはできない」と宣言した。
さらにスペイン政府は駐イスラエル大使を召還し、テルアビブのスペイン大使館を臨時代理大使レベルに格下げするという強硬な外交措置を取った。この一連の動きに対し、フランスのマクロン大統領はサンチェス首相への「連帯」を表明している。
サンチェス首相はまた、国連安全保障理事会での拒否権廃止を求め、ブラジルやアフリカ諸国に安保理の席を与えるべきだとも主張。ロシアと米国が「世界に多くの不安定をもたらしている」とも発言しており、その発言の大胆さが国際的な注目を集めている。
日本のSNSでこれほど拡散した背景には、「日本の政治家との対比」という文脈がある。NATOの同盟国でありながら米国の圧力に屈しない姿勢を「日本はなぜこう言えないのか」という自国政治への問いかけと結びつける投稿が多数見られた。
なお、同時期にメキシコのナルコ歌手チャリーノ・サンチェス(1960〜1992年)の劇的な生涯——公演中に観客席から自分の死を予告する手紙を渡され、翌朝遺体で発見されたという逸話——に関する投稿もバズったことで、「サンチェス」というキーワードが政治とエンタメの両面から複合的にトレンド入りした形となっている。