卒業祝いの給食
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2026年3月13日、朝日新聞がYahoo!ニュースで報じたこのニュースが、SNS上で爆発的に拡散し話題となっている。

福島県いわき市では、市立中学校5校の卒業祝い給食として、約2100食の赤飯が3月11日に調理済みの状態で準備されていた。ところが当日午前、「震災のあった日に赤飯はおかしい」との電話が学校に入り、報告を受けた市教育委員会が提供中止を判断。調理済みの赤飯は全て廃棄され、生徒には非常用の缶詰パンが代わりに提供された。卒業式は3月13日に実施された。

いわき市では東日本大震災の津波などで約470人が亡くなっており、3月11日が特別な意味を持つ地域であることは間違いない。しかし今回の判断に対しては、複数の観点から批判が集中している。

まず「食品ロス」の問題だ。調理済みの2100食を廃棄するという行為は、食材を育てた農家や調理した給食スタッフの労力を無駄にするものだとして、強い反発を招いた。次に「同調圧力」の問題がある。1本のクレーム電話に対して市教委が即座に屈したことで、「追悼の日」が事実上「祝い事禁止の日」になってしまったという批判だ。さらに「食文化への無知」という指摘もある。赤飯はもともと神への供物に由来し、慶事だけでなく弔事にも用いられる食文化があるため、「赤飯=お祝いだから不謹慎」という前提自体が誤りだという声も上がっている。

一方で、今年の卒業生が東日本大震災のあった年に生まれた世代であるという事実も注目を集めた。「震災の年に生まれた子どもたちの門出を祝う給食こそ、赤飯にふさわしい」という声も多く共感を呼んでいる。

市教委には「祝い事の中止を強制するのはおかしい」という批判と、「追悼の日に赤飯はないだろう」という支持の両方の意見が寄せられており、地域の複雑な感情も浮き彫りになっている。なお、東日本大震災時に自衛隊が赤飯を提供して批判されたという話が引き合いに出されているが、日本ファクトチェックセンターはこれを「不正確」と判定しており、誤情報の拡散にも注意が必要な状況だ。