ホワハラ
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「ホワハラ」が2026年4月16日、SNSで一斉にトレンド入りした。きっかけは、Yahoo!ニュースのエキスパートトピックに掲載された横山信弘氏の記事と、TOKYO FMの朝の番組「リポビタンD TREND NET」が同日にホワイトハラスメントを特集したことで、話題がメディアをまたいで一気に広がったことだ。

ホワイトハラスメント(ホワハラ)とは、上司が部下に過剰に配慮することで、結果的に部下の成長機会を奪ってしまう行為を指す造語だ。具体的には「先輩が先回りして仕事を全てやってしまう」「仕事が途中でも定時で帰るよう言われる」「責任ある仕事を一切任せてもらえない」といったケースが該当する。

この問題の深刻さを裏付けるのがマイナビが2025年12月に実施した調査だ。中途入社社員のうちホワハラ経験者の71.4%が「今後1年以内に転職したい」と回答しており、未経験者(48.1%)と比べて23.3ポイントも高い。過剰な配慮が、皮肉にも離職を加速させているという実態が数字で示された形だ。

一方、上司側にも事情がある。2026年の調査では68.34%の上司が「ハラスメントと言われることを恐れて指導を控えた経験がある」と回答している。パワハラへの警戒が強まる中で、指導を萎縮させた結果がホワハラにつながっているという構造的な問題が浮かび上がる。

SNSでは「厳しくすればパワハラ、優しくすればホワハラ、どうすればいいのか」という管理職・上司層の困惑の声が相次いだ。若手社員からは「配慮はして欲しいが遠慮はして欲しくない」「指摘されずに成長できないことは避けたい」という声も上がっており、双方の認識のズレが問題の根底にある。

なお、ホワハラはパワハラの6類型のうち「過小な要求」に該当する可能性があるものの、法律上の正式用語ではなく、企業への防止措置義務も現時点では存在しない。「○○ハラという造語の乱立がハラスメント問題全体の信頼性を損なう」という批判的な意見もSNS上で多く見られ、概念の妥当性をめぐる議論も続いている。