ソニー・ホンダ
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ソニーとホンダの合弁会社「ソニー・ホンダモビリティ」が2026年3月25日、電気自動車「AFEELA 1」および第2弾モデルの開発と販売の中止を正式発表した。日本を代表する2大企業が手を組んだ注目プロジェクトの突然の終焉に、国内外で大きな衝撃が広がっている。

中止の直接的な原因は、ホンダが2026年3月12日に発表した四輪電動化戦略の見直しだ。ソニー・ホンダモビリティはホンダに生産を委託する形で事業を進めていたが、ホンダからの技術・アセット提供という「事業展開にかかわる重要な前提条件が大きく変化した」として、両モデルの商品化を断念した。ホンダはEV関連で1.3兆円の損失を計上し、2026年3月期に最大6900億円の赤字が予想されるなど、財務的な苦境が背景にある。

衝撃をさらに大きくしているのが、そのタイミングだ。ソニー・ホンダモビリティは2026年1月のCES 2026でSUVタイプの第2弾モデルを発表したばかりで、中止決定まで約2ヶ月という異例の速さとなった。AFEELA 1は8万9900ドル(約1400万円)からという価格で北米での2026年中納車を予定しており、すでに予約を受け付けていた。予約金は全額返金される。

この事態の背景には、米国EV市場全体の失速もある。トランプ政権によるEV購入支援策の修正やカリフォルニア州の環境規制撤回など、北米市場を取り巻く環境が急変したことも、ホンダのEV戦略見直しを後押しした要因とされている。

X(旧Twitter)では「アップルのEV撤退に続き」という声も上がっており、テック大手のEV参入失敗という文脈でも語られている。また、PlayStation 5のゲーム「グランツーリスモ7」にAFEELA 1が先行収録されていたことから、「ゲームの中でしか乗れない幻の車になってしまった」という声も広がっている。

今後の事業方針については、ホンダ・ソニー・ソニーホンダモビリティの3社で協議中とされており、ソニーは業績への影響について「一定の影響がある」として精査を進めるとしている。合弁会社の今後の行方が注目される。